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Apr 30, 2012

ドコモ「安さ」でも勝負 クラウドで差別化も推進

ドコモ「安さ」でも勝負 クラウドで差別化も推進

NTTドコモが2011年度決算を発表。スマートフォン事業の好調などで、8期ぶりの増収増益を達成した。2012年度は端末価格も含めた「総合力」で他社に対抗していく。クラウド側に高度な処理機能を設ける「ネットワーククラウド」事業などで、独自の付加価値創出にも取り組む。

NTTドコモ 山田隆持社長 NTTドコモは4月27日、2011年度の決算を発表した。売上高は前年度比0.4%増の4兆2400億円、営業利益は前年度比3.5%増の8745億円。2003年度以来8期ぶりの増収増益で2011年度を締めくくった。スマートフォンへの移行によるパケット増や、コストの削減が、増収増益を後押しした。

 決算会見では同社の山田隆持社長が2012年度の見通しや取り組みについて説明した。スマートフォンを年間1300万台販売する計画で、このうち6割が「Xi」対応となる見込みだ。夏モデルはスマートフォンの7割をXi対応とし、冬モデルはほとんどのスマートフォンをXi対応にするという。

 また、2012年度は価格競争力も含めた「総合力」で成長を目指す考え。従来2万円~2万5000円程度だった端末の実質価格を「1万~1万5000円」程度に抑え、「実質0円」の端末も用意してiPhoneに対抗していく。さらに、機種を問わず便利なサービスを受けられる「ネットワーククラウド」(ドコモの造語)への注力を山田氏はアピールした。自動翻訳をはじめとする高度な処理をクラウド側で行い、ドコモのネットワークならではの付加価値とすることで、他社との差別化を図っていく。こうした取り組みで2012年度は営業利益9000億円突破、2年連続での増収増益を目指す。

スマートフォンは対前年3.5倍の882万台を販売
 2011年度、ドコモは882万台のスマートフォンを販売した。11月、当初600万台としていた通期販売目標を予想以上の“スマホ人気”を受けて850万台へ上方修正した同社だが、対前年にして3.5倍、目標を30万台以上上回る実績を残した。端末の総販売数は前年度を303万台上回る2209万台で、2012年度は2380万台を目指す。

 LTEサービスであるXiの契約も順調に増え、契約数は230万を突破。目標の200万を上回る結果となった。また、スマートフォンの好調などが後押しする形で、パケット収入は前年度比88.8%増の1兆8439億円となった。音声収入は減少し続けているが、パケット収入は2010年度の第4四半期から音声収入を上回っており、2012年度も上昇トレンドは続く見込みだ。


2011年度営業利益の主な増減要因(写真=左)と、携帯電話収入のトレンド(写真=右)
2012年度のキーワードは「総合力」 価格面でも競争

2012年度営業利益の増減要因予測。価格競争力を高めるため、月々サポートのコストが大幅に増えている 2012年度の事業方針には、大きく4つの柱がある。(1)スマートフォン・Xiの販売促進による純増数の拡大、(2)クラウドサービスの提供、(3)総合サービス企業への進化、(4)顧客満足度向上と安心・安全施策の強化、である。端末ラインアップやネットワーク品質だけでなく付加サービスを充実させ、サービスの「総合力」で顧客の支持を得ていく考えだ。

 スマートフォンは年間1300万台の販売を目指す。「アンケートをとると、若い層だけでなく年齢の高い人もスマートフォンを使いたいという意向がある」と山田氏は話し、幅広い層にスマートフォンを販売していく意向を示した。フィーチャーフォンのラインアップは今後さらに縮小し、子供向け端末といったごく一部のみになるという。



Xiのエリア展開スケジュール Xi対応をスマートフォンのスタンダードにしていく考えも示された。「5月中旬に発表する」という夏モデルでは、スマートフォンの7割がXi対応となる。「冬モデルでは、スマートフォンはXiが“基本”になる」(山田氏)。スマートフォン販売目標の1300万台のうち、6割はXi対応モデルとなる見込みだ。こうした施策により、2012年度中にXi契約数1000万の突破を目指す。2011年度末時点で人口カバー率約30%のXiだが、2012年度末には約70%にまで拡大する見通し。また山田氏は、同年度中に一部地域でLTEのシステムを高速化することも明かした。1.5GHz帯を使った「カテゴリー4」のシステムを導入し、下り最大通信速度を現行の75Mbps(一部地域)から112.5Mbpsに高速化する。対応端末は冬モデルからラインアップする予定だ。

 総合力強化の一環として、端末の価格競争にも乗り出す。機種に応じた一定額を毎月の料金から割り引く「月々サポート」の割り引き額を増やし、端末の実質負担額を「競合他社と同等」にまで下げる考えだ。これまで2万~2万5000円程度だった端末の実質負担額は今後、1万~1万5000円程度になるという。さらに、“実質0円”のモデルも存在するiPhoneなどに対抗するためドコモでも実質0円の端末をラインアップしていく。

 価格の「泥沼競争は避けたい」としていた山田氏だが、一方でユーザー流出の主な理由が価格に関連していることも説明。番号ポータビリティの転出ユーザーを対象にした調査では、「iPhoneにしたいと人は20%程度」で、残り80%は「端末の安さやキャッシュバック」が転出の理由だという。2012年度は価格競争力も高め、番号ポータビリティの転出数を前年度の半分となる40万程度に抑えたい考えだ。

事業の多角化、クラウドによる差別化にも注力
 独自のポータルサイト「dメニュー」は、2011年度末で約900社あるコンテンツプロバイダーを2012年度末には1000社以上に増やす考え。サイト数も4600サイトから1万サイト以上へに拡大させる。アプリ・コンテンツ配信の「dマーケット」については、2012年夏にアニメストアの追加を検討しているという。

 総合サービス企業としての取り組みもさらに進める。現在はスマートフォンへの移行などによりパケット収入は増加トレンドにあるが、「2020年ぐらいを考えると、通信料で伸びる業態ではない」と山田氏。スマートフォンシフトが終わった後も収益を伸ばしていくために、総合サービス企業への進化が必要とした。同社は4月1日にスマートフォン向け放送「NOTTV」をスタート。また3月に子会社化したらでぃっしゅぼーやとのシナジーにも取り組んでいく。

 キャリアの「土管化」(ダムパイプ化)を打開する策として、同社が「ネットワーククラウド」と呼ぶクラウドサービスの戦略も説明された。iPhoneには音声エージェント機能「Siri」があるが、これはクラウドを介して音声認識などの高度な処理を実現している。こうしたアプローチにキャリアとして取り組み、“ドコモの回線なら機種を問わず高度なサービスが受けられる”ようにしていく考え。ドコモ版siriともいえる「しゃべってコンシェル」は3月1日の提供開始から157万件(4月25日時点)のダウンロードがあったという。

 試験サービス中の通訳電話機能は、2012年度中に対応言語を3言語から10言語に増やす予定のほか、5月末にはメールの翻訳機能も提供する。「日本語」と「英語・中国語・韓国語」間の翻訳をクラウド処理により実現するという。

 DOCOMOもこのままでも堅調に業績は推移するだろうが、なにか不足している気がする・・・。

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Apr 27, 2012

第1回 サイズ、カバー率、スタミナ――次世代通信対応のWi-Fiルーターを横並び比較

第1回 サイズ、カバー率、スタミナ――次世代通信対応のWi-Fiルーターを横並び比較 (2/2)

省電力設計にこだわったUQ WiMAX「URoad-SS10」
→写真で見る「URoad-SS10」──ちょこっとiPhone 4似? 9時間動作のまま薄型・軽量に
シンセイコーポレーション製の「URoad-SS10」 シンセイコーポレーション製のURoad-SS10は、高速通信をいち早く展開してきたWiMAX対応のモバイルWi-Fiルーターだ。WiMAXのサービスエリアを確認すると、全国の主要都市はもちろん、中小の町もカバーしつつある。最初に開始した東名阪はすでに山岳地以外は広く対応している状況だ。

 ルーターはコンパクトで、今回最軽量となる86グラムのボディも魅力。サイズが小さいながらも、連続待機時間が約250時間、連続通信時間が約9時間とスタミナも十分だ。通信をしないときには「休止」するための専用ボタンも側面に用意しており、これを使えば通常の電源オフ→オンよりも早く起動できる。スマートフォンやPCで接続を切ると、自動的に「待受=ウェイティング」状態になる省電力設計となっている。このウェイティング状態は休止状態ではなく、SSIDの発信はしているので、再びスマートフォンやPCがルーターに接続すると1秒で復帰する。なおウェイティング状態がさらに10~60分(設定可能)すると、自動的に電源オフになる。

 通信速度は2011年12月から上りが最大10Mbpsから最大15.4Mbpsに高速化。下りは最大40Mbpsでエリアも広い。さらに「WiMAXハイパワー」に対応しているので、家の中などの比較的つながりにくい場所でもつながりやすくなっている。便利な試みとして、iOSとAndroidでもルーターのステータスを確認できるモバイルブラウザ用「WEB UI」も用意。カラーもブラック・ホワイト・レッドの3色を用意しているのもちょっと楽しい。

価格面での魅力が大きいLTE対応ルーター「Pocket WiFi LTE GL01P」
→実動9時間でLTEハンドオーバー性能も上々:初号機なのにかなり優秀ですよ──EMOBILE LTE対応ルータ「Pocket WiFi LTE(GL01P)」検証
Huawei製のPocket WiFi LTE(GL01P) Huawei製の「Pocket WiFi LTE(GL01P)」は、イーモバイルの下り最大75Mbpsの「EMOBILE LTE」と、下り最大42Mbpsの「EMOBILE G4」、3Gに対応した製品。エリアを見ると、LTEはまだこれからという印象で、6月までに「東名阪などの主要都市で人口カバー率99%」を目標にしている。とはいえ、4月現在のエリアを見ると、全国の県庁所在地を中心に徐々に広がっており、地方のユーザーも都市部で働いている人は購入を検討してよいだろう。また「G4」のエリアは中小の町にも広がっている。

 ルーターのサイズはドコモのBF-01Dよりわずかに小さいものの、やはり大きいのがネックだ。しかしその大きさゆえにバッテリーは大容量の3000mAh。連続通信はLTEでも最大約9時間というのは魅力だ。101SIと同じく大きめのディスプレイを搭載しているので、接続状況やバッテリー残量も分かりやすい。microSDスロットを備えており、最大32GバイトのmicroSDHCを使って外部記憶装置としても活用できる。後の回でも触れるが料金面でも魅力があり、「LTEフラット」で購入すれば、端末代は実質0円。毎月の支払いはトータルで月3880円と安い。GL01Pと同じ料金プランで購入でき、よりコンパクトな「Pocket WiFi LTE(GL02P)」も発売されているので、そちらも検討してみてもいいだろう。

ドコモのLTEを利用したb-mobile4G「カメレオンSIM」
→Xiエリアで使えるSIMサービス+ルータ:目指すは「好みのプランを自分で作る、通信のBTO」──日本通信「LTE対応カメレオンSIM」の狙いどころ
 日本通信の製品については、ドコモのXiエリアに対応したカメレオンSIMと、SIMフリーのモバイルWi-Fiルーター「b-mobile4G WiFi2」を組み合わせて使用した。カメレオンSIMは5800円で購入後、21日間3Gバイトまでは無料でLTEのエリアでの通信が可能だが、以降は30日か120日のチャージ料を支払って使用する。30日の場合は最大300KbpsのU300/2480円と、速度制限なしの高速定額/5400円、120日の場合はFair 1GB/8800円(120日間で1GBまで使用できる)。U300やFair 1GBは料金的に魅力だが、「高速通信をしたい」「通信量が多い」といった人には選びにくい。このあたりの話も後の回で解説していく。

 一方、ルーターは今回もっともコンパクト。重さも約95グラムと軽い。LTEの通信速度はハードウェアとして下り最大100Mbps/上り最大50Mbpsをサポートしているので、今後LTEの通信速度が向上した際に恩恵を受けられるかもしれない。また、b-mobile4G WiFi2は3GのHSDPA/HSUPAにも対応している。SIMフリーなのでカメレオンSIMだけでなくドコモとソフトバンクのSIMカードを挿して使うことも可能だが、その場合はAPNなどの設定が必要になる。

モバイルルーターは機能、スピードとも十分なレベルに達しつつあるな・・・。

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Apr 26, 2012


渋谷ヒカリエにコクヨの会員制オフィス「Creative Lounge MOV」 ――新しい働き方を求める人に (1/3)

コクヨファニチャーは、渋谷ヒカリエの8階に会員制オフィス「Creative Lounge MOV」をオープンする。クリエイティブに働きたい人や企業家などに向けて、新しい働き方を推奨する場として展開していく。

[上口翔子,Business Media 誠]


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プリント/アラート


【尋ね人】杉並区のヒロシ、春のクラウドにモニター応募せよ。連絡待つ。母。

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Creative Lounge MOV

 コクヨファニチャーは、4月26日に会員制オフィス「Creative Lounge MOV(クリエイティブラウンジ モヴ)」をオープンする。

 場所は東京・渋谷の新複合施設「渋谷ヒカリエ」8階のクリエイティブスペース「8/」(呼称:はち)内。フリーランスやクリエイターなどに向けて、新しい働き方を実践する場として展開していく。

 Creative Lounge MOVは大きく4エリアで構成。テーブル席やソファ席、ベンチ席を自由に選んで利用する「オープン・ラウンジ」、1~2人利用のテーブルやロッカーを設置しスモールオフィスとして利用できる「レジデンス・エリア」、6~24人の打ち合わせなどに向く「ミーティング・ルーム」、ビジネスアイデアや成果を発表するショーケースルーム「アイーーーマ」――の4エリアだ。


 料金は、エリアごとに異なる。基本的には月額制(ミーティングルームは時間制)だが、会員であれば1時間840円のスポット利用も可能だ。

Creative Lounge MOV料金表


エリア名

入会金

預託金

プラン

料金

オープン・ラウンジ

1万500円

なし

フルタイム(9~22時)

月額1万5750円


デイタイム(平日9~18時)

月額1万500円


ナイト&ホリデー(平日18~22時、休日9~22時)

月額1万500円


レジデンス・エリア(ブース12室※24時間利用可)

契約月額の1カ月分

契約月額の1カ月分

1人利用(部屋面積3.36~3.58平方メートル)

月額10万800円


1人利用(部屋面積3.83平方メートル)

月額11万5500円


個室2人利用(部屋面積4.58~4.78平方メートル)

月額12万6000円


レジデンス・エリア(テーブル24席※24時間利用可)

1万500円

5万2500円

1席(ロッカー利用付)

月額5万2500円


ミーティング・ルーム

なし

なし

6人用

1時間5250円


8人用

1時間6300~7350円


10人用

1時間1万500円


12人用

1時間8400円


24人用

1万6800円

 会員登録は事前審査制で「渋谷を拠点にさまざまな人と交流しながらクリエイティブな働き方をしたい人。またオープンイノベーションでのビジネス創出に興味のある人を対象としている」(コクヨファニチャー)。

 写真を中心に各エリアを紹介していこう。

会員に事前審査が必要とは・・。
どんな人が会員になるんだ??

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Apr 25, 2012

「アプリはWindows 8の中核だ」 

「アプリはWindows 8の中核だ」 

Windows担当社長・シノフスキー氏が語る新OS米MSのWindows担当社長・シノフスキー氏が来日し、開発者向けにWindows 8を紹介。さまざまなアプリやクラウドサービスの連携による相乗効果でより便利になるプラットフォームだとして、アプリ開発を呼びかけた。 [「Windowsの再創造だ」──米MicrosoftのWindows&Windows Live担当社長を務めるスティーブン・シノフスキー氏が来日し、開発者向けイベント「Windows Developer Days」で新OS「Windows 8」について説明した。新しい「Metro」ユーザーインタフェースをベースに、さまざまなアプリやクラウドサービスを連携させて利用できる「コネクティビティー」をアピール。新OSに向けたアプリ開発を促した。

さまざまな“Windows 8マシン”をバックに語るシノフスキー氏。シャープの「BIG PAD」なども含まれており、「日本のメーカーと密接に協力している」 Windows 8で特徴的なMetro UI。アプリが全面に出ているスタイルだ。タブレット専用に見えるが、マウスでも問題なく操作できるとしている
 Windows 8はPC向けWindows OSの次期製品。製品エディション(SKU)はコンシューマー向けの「Windows 8」とビジネスユーザー向けの「Windows 8 Pro」、企業向けに提供する「Windows 8 Enterprise」のほか、ARMプロセッサを採用したデバイス向けの「Windows RT」が用意される。今年の年末商戦向けに合わせて発売される見通しだ。

 Windows 8の最大の特徴は、タブレットなどタッチパネル搭載デバイスを意識した「Metro」と呼ぶタイル状のユーザーインタフェース。各アプリをタイルで表し、タイルが敷き詰められた画面は左右にスライドすることで切り替えていける。「Metro」とは、画面がスムーズに左右に流れていく様を地下鉄の車窓からの眺めに見立てて名付けた。

Windows 8プラットフォーム
 「アプリこそWindows 8の中核だ」と開発者を前にシノフスキー氏は力説する。標準のメールアプリはGmailなども一元的に利用でき、フォトアプリからは同社のクラウドストレージ「SkyDrive」などの画像もローカルと同様に扱うことができる。各アプリで共通メニューとして使える新機能「チャーム」をアプリ起動中に呼び出し、検索やSNSでの共有などを簡単に行うこともできる。複数のアプリやクラウドサービスによる相乗効果を発揮できるような「コネクティビティーが開発環境として重要だ」という。

写真アプリはクラウド上の写真もローカルと同様に扱える。1つのアプリを画面の25%、もう片方を75%といった具合に複数のアプリを同時表示できるのはWindowsの強みだ
 Metro対応アプリは既存のツールや言語のほか、JavaScriptやHTML5なども活用して開発が可能。開発したアプリを世界に向けて配信できる「Windows Store」は「透明な承認プロセス」に基づいてアプリ配信を受け付け、収益の最大化や品質向上を図るためのレポート・分析機能も備える。

Windows Store
 シノフスキー氏は日本国内の市場規模としてAndroidが1780万台、iOSが1050万台なのに対し、Windowsは2970万台に上ることを挙げ、「最大規模の潜在市場だ」と開発者にアピール。世界全体ではWindowsは5億台に上り、AndroidとiOSの合計よりも大きな市場が見込めるとした。

Windowsの潜在市場はAndroidとiOSを上回るとアピール
 Metro UIによってルック&フィールは大きく変わるが、従来と同様のデスクトップ画面にも簡単に切り替えられる。ただし、おなじみのスタートボタンなどは省かれており、「Windows 8の一部のコンポーネント」というイメージだ。OSの内部的な改善の結果、Officeなど既存ソフトを高速に利用できるという。

従来のデスクトップ画面。Ofiiceの各ソフトを次々に高速に起動してみせるデモ
 現在は「Consumer Preview」版を一般に無料公開している。6月第1週には、さらに製品版に近づいた「Release Preview」版を公開する予定だ。

タブレットへの親和性を高める戦略はほぼ規定通り?
アプリの開発はどこまで進むか??

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Apr 24, 2012

講談社、新規事業「プロジェクト・アマテラス」を発表――これは出版の地殻変動だ

講談社、新規事業「プロジェクト・アマテラス」を発表――これは出版の地殻変動だ

講談社が動いた――新規事業「プロジェクト・アマテラス」を発表した同社は、ユーザーとともに作り上げる新しい出版モデルを作り上げようとしている。
[
プロジェクト・アマテラスのWebサイト。システム構築はチームラボ 講談社は4月23日、新規事業と位置づける「プロジェクト・アマテラス」を発表した。出版大手の同社が手掛けるWeb事業は何を生み出すのだろうか――。

 天岩戸に天照大神(アマテラスオオミカミ)が隠れ、世界が暗闇に覆われた岩戸隠れの伝説――そんなアマテラスの名を冠したこのプロジェクトは、「あらゆるタイプの才能を多角的に発掘」できる「ユーザー参加型」の場で、「新たなプロモーション手法」を試す場でもある。正式なサイトオープンは4月25日だが、すでにプレオープンしており、同社が「プロジェクト型コンテンツ生成システム」と呼ぶサイトの姿とそこに並ぶ幾つかのプロジェクトが確認できる。

 同日開催された説明会で、講談社取締役の大竹永介氏は同プロジェクトについて「デジタル時代のコンテンツのあり方を考えるもの」と説明、ダイナミックまたは複合的な情報発信」を探求するものだと話した。

 プロジェクト・アマテラスで志向する「新しい制作スタイル」とは具体的にどのようなものだろうか。それは、プロジェクト型コンテンツ生成システムを通して、講談社と各プロジェクトに集う参加者が一緒になってコンテンツを作り上げていこうというものだ。


講談社新事業プロジェクト部長の唐木氏 このプロジェクトを率いる唐木 厚新事業プロジェクト部長は、プロジェクト名の由来について、「天岩戸に隠れている“才能”に出てきてほしいという気持ちから」と話す。旧来、出版社は「○○賞」などの賞を創設することで作品の公募を行い、それによって新たな才能を見いだすことが多かった。しかし、優れた才能、そしてそれを楽しむユーザーが数多くネット上に集っている昨今の状況で、出版社としてどうあるべきかを考えた結果、今回の発表に至ったのだという。アメノウズメが講談社、アマテラスオオミカミが「時代に合った才能」といえばよいだろうか。

 「われわれが紙の出版で培ったプロデュース力はデジタルでも生かせると考えるが、それだけでは不十分。コンテンツの作り方も時代に合ったものに変わるため、その変化に対応する才能が必要」(唐木氏)

さまざまなプロジェクトを用意

なんだって――!! MMR復活プロジェクト(予告) では、どのようなプロジェクトが用意されているのか。サイトを見てみると、さまざまなプロジェクトが並んでいる。

 例えば、「な、なんだってー」のせりふで30代以上にはおなじみかもしれない「MMR マガジンミステリー調査班」の復活プロジェクト。同プロジェクトでは、キバヤシ、ナワヤ、タナカ、イケダといったオリジナルメンバーが再び集結し、読者から寄せられた謎を調査するという方向性が現時点では示されている。恐らく誌面での連載なども視野に入っているとみられる。

 電子書籍関連では、京極夏彦氏全面協力によるプロジェクト「姑獲鳥の夏」が注目される。同プロジェクトでは、京極氏のデビュー作『姑獲鳥の夏』を底本として、イラスト、デザイン、装幀、フォーマット、ビューワなど、まだまだ課題が多い電子書籍の形を考えようとするもの。素材として、原稿用紙800枚にも及ぶ「姑獲鳥の夏」がプレーンテキストで公開され、それらを自由に使ってもらいながら理想の電子書籍の姿を模索するという。


京極夏彦氏関連のプロジェクトは自身の新作をともに作り上げていこうとするものと、自身の作品を素材にさまざまな実験的な取り組みを期待するものが用意されている(写真はプロジェクト姑獲鳥の夏から)
 また、京極氏に関連するプロジェクトとして、プロジェクト「百鬼夜行 Next generation」も立ち上がっている。こちらは、「京極堂には、係累がいた……平成の世に、京極堂が甦る!?」というあおりからも分かるように、昭和を舞台にした「百鬼夜行シリーズ」の現代版を執筆するに当たって、その世界観などのアイデアを募集しようというもの。

 さらに、まだサイトでは公開されていないが、西尾維新氏の新作「悲鳴伝」についてもプロジェクトが立ち上がる予定だ。悲鳴伝にはイラストが一切使用されていないが、それらのビジュアルイメージをユーザーから募集することなどが検討されている。同様に、ショートストーリーやイメージソングなど、展開は幾らでも考えられるが、こうしたサブプロジェクトがさらなる広がりを見せることも期待される。

 プロジェクトの参加者の声を取り入れながら、コンテンツを制作し、必要に応じてサブプロジェクトを立ち上げながらさまざまな才能が活躍できるようにする方針はほぼすべてのプロジェクトに共通している。そこに、講談社がこれまで培ってきた編集や販売に関するノウハウを混ぜ合わせながら、参加者全員で創造の喜びを感じてもらおうとする新しい制作スタイルがプロジェクト・アマテラスなのだ。発表資料には「いままでタブーと思われていたことにも積極的に挑戦」とあり、出版社だけでは打破できないような取り組みもプロジェクト参加者とともに変革していこうとする姿勢が打ち出されている。

 ここで強調しておきたいのは、講談社がプロジェクト・アマテラスで見つけ出そうとしている才能は、クリエイティブな才能だけではない。唐木氏は、「プロジェクトの応援も創作活動」だとし、プロジェクトを評価したり、話題にしたりすることの意義も重要視している。もともとこのプロジェクトが多様化を期待する性質のものなので、さまざまなユーザーに集まってほしいと考えるのは自然なことだ。そうしたユーザーも巻き込んでプロジェクトを大きくしていくのはプロジェクトリーダーの肩に掛かっているといってもよいだろう。現時点では講談社社員がプロジェクトリーダーを努めるものがほとんどだが、今後それらも必要に応じて開放していく意向が示されており、まったく新しいアイデアを講談社のサポートの下、世に送り出していくことも期待できるだろう。

 うがった見方をすれば、ネットで反応がよいものをビジネスにつなげていこうとするものだといえなくもない。ただし、参加者の貢献は、プロジェクト内に閉じることなく、対外的にもその貢献を示すことなどが明言されている。例えば、プロジェクトのアウトプットとして講談社から紙書籍が刊行された場合は、貢献者一覧のページが設けられるといった具合だ。場合によっては収益機会も得られるのではないかと思われる。こうした見方もできるが、どちらかといえば、純粋に情報の送り手と受け手の距離を狭めたいという考えのようだ。実際、唐木氏は、演者とオーディエンスの距離が近かった大衆芸能を引き合いにしながら、活版印刷の登場により送り手と受け手の距離が遠くなったと興味深い発言をしている。

 それぞれの出版社が時代に合った方針を模索する中、出版大手の講談社がこうした取り組みを開始したのは意義深い。当面の目標は、50個程度のプロジェクトが常時動いている状態を目指すとしており、しばらくは目が離せない状態が続きそうだ。

 「プロジェクト・アマテラスは大きなイベント会場のようなもの。ただし、はじめてのイベントであり、そこには失敗もあるだろう。だが、それもすべて糧にしていきたい」(唐木氏)

MMRみたいなリバイバルコンテンツが中心ではなんとも・・・・。

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Apr 23, 2012

スマホ前提時代、スマート文具の役割はどうなる?


スマホ前提時代、スマート文具の役割はどうなる?


 

座談会に参加した皆さんは、ショットノートなどの製品を使わなくても普段使いのノートやドキュメントスキャナを使って紙を電子化するという行為には慣れている様子。しかし一方で、「こういう場面では“使える!”」という意見も。美崎さんがその例を話してくれました。

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美崎さん 私はショットノートのルーズリーフ版がすごく便利で愛用しています。最近よくやっているのは、書籍の打ち合わせ後に編集者にメモを渡したいとき。紙に手書きをした方が早いので、ショットノートにさっと書いて渡しています。自分用は渡す前にスマートフォンで撮っておけばいいので。

舘神さん 一種のカーボンコピーみたいな感じですね。

美崎さん そうそう、一種のカーボンコピーとして使うのにすごく便利だということが分かりました。なので打ち合わせなどのときにはショットノートのルーズリーフ版を必ず持っています。

 今まではモレスキンなどに書いて、相手に見せて、渡す場合にはスマートフォンのカメラアプリなどで撮影していました。ただ、そうすると余計なものが映ってしまったり、文字がうまく認識できない画像になっていまいますよね。ショットノートはその場ですぐ人に何か手書き文字のものを渡すときにすごく便利です。これってすごく価値があると思いますね。

ショットノート製品ラインアップ(キングジムのプレスリリースより)

 イベント中にばーっと書いて、撮って、メールで誰かに指示を出すこともできます。最近だと、ある対談中に相手が話しているときにスタッフに指示を出さないといけなくて、ショットノートに書いて撮ってメールで送りました。そうすると伝達速度も速いし口で言わなくていいし、切った紙を人伝えに渡して指示出したりもしなくていい。手書きでコミュニケーションするツールとして、ショットノートは便利ですね。

ショットノートのホワイトボードタイプ

 なぜここであえてショットノートかというと、キャミアップにもルーズリーフ版がありますが、キャミアップは撮影するときに判型を自分で選択しなくてはなりませんよね。もしも紙サイズを変更した場合、設定画面に戻って選択し直す必要があります。それをしなくていいショットノートは、そういう意味でも使い勝手がいいのです。

高畑さん キャミアップは縦横比がそれぞれのノートで異なって、あと解像度もアプリ側で勝手に変えますからね。その代わりショットノートはホワイトボードも縦型じゃないですか、あれが横型にできないのは縦横比が固定だからです。

美崎さん そうですね、だから判型が決めうちになっている分、ショットノートのアプリは何もしなくても異なるサイズのノートがちゃんと撮影できるのが便利で、ショットノートだけに統一しちゃいました。


高畑さん ただこの辺はあれですよね、技術的にどうにでもなることじゃないですか。だからキャミアップもすぐに改善していくと思うので、私はあまり心配していません。将来的には、ショットノートのように出力時にインタフェースを変えなくていいという仕様がユーザーにとってはよいことだと思います。

土橋さん 紙のサイズが変わったりしても、使い心地が変わらないのは大事ですよね。その為に自分がツールに合わせるのではなく、ツールが自分に合わせてほしいというか。

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 最後は製品としての使い心地についての議論となりました。この話は次回の電子ペンの話にもつながります。次回「スマート文具はノート、メモだけじゃない。電子ペンはどうですか?」では文具コンサルタントの土橋さんを筆頭にペンの書き心地の重要性などの話も出てきます。ぜひ楽しみに!

これからの文具はデジタル対応がデフォルトか・・・・。

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Apr 22, 2012

古いiPadはもう使いものにならないのか?

古いiPadはもう使いものにならないのか?

新しいiPadがリリースされ、初代およびiPad 2ユーザーは自分のタブレットがAppleやアプリ開発者から見捨てられ、陳腐化することを恐れている。Appleのリリース計画に合わせてひたすら新型を買い続けるしかないのか?

連載アラートNEW!
 2012年3月16日に正式にリリースされた第3世代のiPadは市場に快く迎え入れられ、発売から72時間で300万台が売れた。

 新しいiPadのレビューも続々と公開されているが、大きく報道されたWi-Fiの接続問題や本体温度の問題の他に、初代iPadとiPad 2の所有者からはこんな疑念が聞かれる。

 「米Appleの急進的なリリーススケジュールは、わずか1、2年前に少なくとも499ドルした前世代の端末を陳腐化する策略ではないか?」

 新しいiPadのリリースは、すぐに陳腐化することが運命付けられている製品のユーザーに、最新で最高の製品を再び購入させるAppleの用意周到な計画なのだろうか? それとも、この陰謀論は、さらに洗練されたテクノロジーがすぐに登場することを見抜けなかった、既存のiPadユーザーの言いがかりにすぎないのだろうか。

 実際のところ、256MバイトのRAMとシングルコアプロセッサの初代iPadでは、Photoshop TouchやiPhotoなど、実行できない注目のアプリがある。また、多くの初代iPadユーザーが、2012年初めにiOS 5のアップデートが提供されてから動作が遅くなったと不満の声を上げている。iPad 2ユーザーも、高解像度のRetinaディスプレーを念頭に開発されたアプリが登場したら、同じ運命をたどるのだろうか。

関連記事今こそ初代iPadを購入するチャンス……かも
これがAppleの「iPad 3」だ!(臆測、うわさ、リークによると)

ビジネス戦略かイノベーションか 米MobileTraxの主席アナリストであるゲリー・パーディ博士は、この状況を如才ないビジネス戦略と前人未到のスピードで進むイノベーションが融合した結果だと見ている。

 「Appleは24カ月たったら壊れる部品を製造していると言うことではない。長期使用に耐えられる製品を作っているが、技術の改良や進歩を取り入れて、よりよい製品を生み出しているということだ。もちろん、新技術を取り入れることで、旧バージョンの利用者の大半が、新しい改良された端末を欲しがるようにしむける、計画的陳腐化も織り込まれているだろう。私はこれを“購買意欲刺激要素”と呼んでいる。Appleは他社と同様に、2、3年単位で新しい改良モデルが出されたら、思わず買い替えたくなる素晴らしい製品を作ることで、再び収益が流れ込む仕組みを確立しようとしている。iPhoneも5、6、7……と続々と発表されるだろう。ユーザーはそんな新製品に購買意欲を刺激され、ついにはアップグレードする」(関連記事:これがAppleの「iPhone 5」だ!(臆測、うわさ、リークによると))

実際に初代IPADの動作はかんり重くなってきた。2年で陳腐化はある程度仕方ない気もするが。リリースのスケジュールが大したバージョンアップでもないのに矢継ぎ早な気もする。

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Apr 20, 2012

ニコン、スマートデバイス連携の2400万画素エントリー「D3200」

ニコン、スマートデバイス連携の2400万画素エントリー「D3200」

ニコンが新開発の有効2416万画素センサー搭載のエントリー機「D3200」を発売する。操作性向上も果たしたほか、スマートフォンへ無銭LANで撮影画像を転送可能なアダプタも用意した。
 ニコンは4月19日、デジタル一眼レフ「D3200」を5月下旬より販売開始すると発表した。ボディのみほか、標準ズームレンズ「AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR」を組み合わせた「D3200 18-55 VR レンズキット」と、「AF-S DX VR Zoom-Nikkor 55-200mm f/4-5.6G IF-ED」も組み合わせた「D3200 200mmダブルズームキット」が用意される。

 価格はオープンで、実売想定価格はボディのみが8万5000円前後、レンズキットが9万5000円前後、200mmレンズキットが12万円前後。

ニコン「D3200」
 新製品は「D3100」の上位機種に位置づけられるエントリー向けモデル。新開発の有効2416万画素のAPS-Cサイズセンサーを搭載するほか、ファミリーや初心者でも容易に意図通りの撮影を行うための操作性向上を図った。また。、ワイヤレスでスマートフォンなどへ撮影画像を転送可能なスマートデバイス連係機能に対応した。

カラーはブラックとレッドの2色
 撮像素子のサイズはニコンDXフォーマット(APS-Cサイズ 23.2×15.4ミリ)で、画素数は有効2416万画素。最大の静止画記録サイズは6016×4000ピクセルとなる。画像処理エンジンはD4など上位機種と同じ「EXPEED 3」で、常用ISO感度は100~6400。ISO12800までの増感も行える。

 操作性については既存モデル「D3100」にも搭載された「ガイドモード」を改良。撮影メニューを選ぶ際には事前に効果を確認できる「アシスト画面」が表れるほか、ホワイトバランスを調整して「夕日を赤く撮る」、露出補正をして「明るい雰囲気で撮る」など新たなシーンが追加されている。

 スマートデバイスへの画像転送については、別売オプション「WU-1a」(5250円)を本体のUBS端子へ装着することで、無線LAN(IEEE 802.11 b/g)での画像転送を行える。受信側デバイスにはアプリ「Wireless Mobile Adapter Utility」のインストールが必要で、まずはAndroid OS(スマートフォンでは2.3系、タブレットでは3.x)用からアプリを提供する。今秋にはiOSにも対応する予定だ。

別売に用意される無線LANアダプタ「WU-1a」。D3200への装着は側面のUSB端子を利用する
 撮影画像転送のほかにも、スマートデバイスの画面にD3200のライブビューを映し出してのリモート撮影も行える。スマートデバイスの画面からは絞り値、シャッタースピードなど撮影に関する基本情報に加え、カメラ本体の電池残量、撮影可能コマ数なども確認できる。

アプリ「Wireless Mobile Adapter Utility」(写真=左)、アプリを使ってのリモート撮影も行える(写真=中)、撮影画像のタブレットへの転送(写真=右) リモート撮影時、アプリの画面はライブビューでカメラからの画像がリアルタイムで送られる
 動画撮影機能「Dムービー」ではもちろん、1920×1080ピクセルのフルハイビジョン動画を撮影可能で、シャッターボタン脇の動画ボタンを押すだけで撮影が開始される。カメラ本体に簡易編集機能も用意している。背面液晶は3型/92万画素で、本体サイズは約125(幅)×96(高さ)×76.5(奥行き)ミリ、約505グラム(バッテリー、SDメモリーカード含む)。

スマートフォン連携で機能は広がるかもしれないが、本命は画像編集等もできそうなタブレット連携では??

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Apr 19, 2012

シャープ、80V型を含む“”AQUOSクアトロン”「Gシリーズ」を発表

シャープ、80V型を含む“”AQUOSクアトロン”「Gシリーズ」を発表 (1/2)

シャープは、「BIG&Smart」がコンセプトの“”AQUOSクアトロン”「Gシリーズ」を6月に発売する。クアトロンパネルの駆動方式や映像エンジンが進化。新しいスマートフォン向けアプリも提供する。
 シャープは4月18日、“AQUOSクアトロン”の新製品として、80V型を含む6サイズの「Gシリーズ」を発表した。国内で流通している液晶テレビとしては最大のサイズとなり、幅は1.862メートルと「両手を広げたような大きさ」だ。6月10日から順次発売する。

“AQUOSクアトロン”「Gシリーズ」は40V型から80V型までの6サイズ
型番 LC-80GL7 LC-70GL7 LC-60GL7 LC-52GL7 LC-46GL7 LC-40GL7
画面サイズ 80V型 70V型 60V型 52V型 46V型 40V型
バックライト 直下型LED エッジ型LED
チューナー 地上デジタル×3、BS/CS110度×2
録画機能 USB外付けHDD録画対応(2番組同時録画、1番組視聴)
入力端子 HDMI×4、D5、コンポジット、アナログRGB、USB×3、LANなど
実売想定価格 95万円前後 65万円前後 35万円前後 28万円前後 23万円前後 16万円前後
発売時期 6月20日 6月10日


 シャープによると、新製品のコンセプトは「BIG&Smart」。同社の調査によると、2011年度は60V型以上の大画面テレビ構成比が前年の約8倍に伸張しており、さらに大画面志向が強まる傾向にあるという。また、同社が力を入れているネット対応のAQUOSは累計出荷台数で1000万台を超えた。Gシリーズでは、さらに「身近なスマート」を目指して機能を追加。「こんな番組やこんな情報があったんだという気づきを生む」(同社)という。

新製品のコンセプト

 4色(RGB+Y)のクアトロンパネル自体は従来機と同じだが、829万におよぶサブピクセルを生かすために新しい駆動システムを導入した。従来機にもサブピクセルを利用して輪郭のジャギーを抑える機能はあったが、今回はこれに色の処理を加えてディティールの表現力を高めたという。「例えば、黄色はRとBで作られるが、シーンによってそのバランスを変え、映像のディティールが表現できるようになった。映像検出も(パラメータの)種類と数を増やし、精度が向上した」(同社)。

高画質化技術の概要
実際の映像比較。右側は従来のクアトロンだが、色が若干濃くなり、衣服のしわなど細かい部分の質感が向上している

 映像検出を行う処理エンジンには、従来の2倍の処理能力を持つデュアルコアプロセッサを採用し、映像処理の遅延量を約半分にした。また「240フレッドスピード」と名付けられた8倍速相当の動画表示も新しい。これは、倍速技術で120コマ/秒とした映像を繰り返し液晶パネルに表示しながら、LEDバックライトスキャンを組み合わせて動画応答性を高める機能だ。もちろんフレームシーケンシャル方式の3D表示にも対応している。

 デジタルチューナーは、地上デジタル3基とBS/CSデジタル2基。USB外付けHDDへの録画は、4台同時接続まで対応しており、地上デジタル放送なら2番組を同時録画しながら1番組を視聴できる。さらに最大8倍の長時間録画モードや、録画した番組のネットワークダビングにも対応する。

シャープも未だに技術優先でハイエンドの市場で生き残りを掛けるといういつものスタンス。
そろそろ大きな方向転換を図らないといかにもまずい。

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Apr 18, 2012

SCE、ネットワークレコーダー兼メディアストレージ「nasne」を発表

SCE、ネットワークレコーダー兼メディアストレージ「nasne」を発表

nasneはPS3やVAIOと連携してテレビ番組を視聴、録画できる。500GバイトHDDを搭載し、メディアストレージとしても使える。  ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は7月19日、500GバイトHDDとテレビチューナー搭載のネットワークレコーダー&メディアストレージ「nasne(ナスネ)」を発売する。希望小売価格は1万6980円。


 nasneは家庭内ネットワークに接続し、プレイステーション 3(PS3)やVAIOと連携して地上デジタル放送と衛星デジタル放送(BS/110度CSデジタル)を視聴、録画できる。nasneを通じてPS3、PlayStation Vita(PS Vita)、VAIO、Sony Tablet、Xperiaで録画した番組を共有したり、放送中・録画済み番組を同時に2台以上の機器で見ることも可能だ。


 ユーザーが持っている画像や動画などのコンテンツを保存するメディアストレージとしても使える。ほかのDLNA対応機器とコンテンツを共有したり、外付けHDDで容量を増やすこともできる。

 nasneは以下の機器と連携し、次のような機能を使える。

PS3:PS3用アプリ「torne(ver4.0)」(初夏リリース。nasneにも同梱される)を通じて地上デジタル放送、衛星デジタル(BS/110度CSデジタル)放送のテレビ番組の視聴や録画ができる。PS3に最大4台までナスネを登録してテレビ番組の同時録画が可能。既にtorneを持っているユーザーはPS3専用地上デジタルチューナーと併せて5番組同時録画ができる。
PS Vita:年内にVita専用のnasne対応視聴・録画アプリ「torne for PS Vita」を提供。VitaからWi-Fi経由でテレビ番組の視聴や録画予約ができる。録画コンテンツをPS Vitaに書き出して外出先で再生することも可能。
VAIO:VAIO専用の視聴・録画アプリ「VAIO TV with nasne」でWi-FiまたはLAN経由でテレビ番組の視聴、録画予約などができる。VAIO TV with nasneでは、録画番組のBlu-rayディスク、DVD、VAIOのHDD、SSDへの書き出しや、最大8台のnasneで8チャンネル同時録画も可能。
Sony TabletとXperia:専用アプリからWi-Fi経由でテレビ番組の視聴、録画番組の視聴ができる。ソネットエンタテインメントの「Gガイド.テレビ王国CHAN-TORU」を利用して外出先から録画予約も可能。
 本体カラーはブラック。サイズは約43×189×136ミリ、重さ約460グラム。

ストレージとしては面白いのであるが?独自性のある機能は??

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Apr 17, 2012

Twitterを「日本から世界へ」 CEO来日の狙い

Twitterを「日本から世界へ」 CEO来日の狙い

東日本大震災時の情報インフラとして活躍したTwitter。「日本で学んだ教訓を、世界に広げていきたい」とCEOは語る。 [「Twitterが日本で学んだことを、世界に広げていきたい」――Twitterのディック・コストロCEOが来日して4月16日に都内で会見し、日本のTwitterの利用のされ方は最先端だと話した。

 東日本大震災では、Twitterが情報伝達の“ライフライン”として活躍。同社には各国政府から、災害にあたってTwitterをどう使えばよいか、問い合わせが来ているという。

 今回の来日は、「Twitterが災害時にどのように活用されたのか正しく理解し、情報収集する」ため。古川元久内閣府特命担当大臣と会談の予定もある。

日本の伸び率は世界平均を凌駕 「重要な市場」 Twitterのアクティブユーザーは1億4000万人で、成長が続いているという。中でも日本の増加率は高く、世界平均を大きく上回っている。「日本はユーザーのエンゲージメントも高く、重要な市場だ」


日本のユーザー増加率は世界平均より高い 秒間ツイート数は、「天空の城ラピュタ」の地上波放送時に世界記録を更新。ただ、コストロCEOはラピュタを「知らない」そうだ

 1秒当たりのツイート数は、日本で何度も世界記録が更新されている。コストロCEOは、Twitterの秒間ツイート数(TPS)が2010年サッカーW杯で日本がデンマークに勝利した瞬間、なでしこジャパン優勝時、そして、「天空の城ラピュタ」放送時に世界記録を更新したことに言及。「人々が同じ体験を共有し、人と人との距離を近づけることができるのが、Twitterのすばらしいところだ」と話す。

ライフラインとしてのTwitterを「日本から世界に」 「3.11(東日本大震災)でTwitterは、教訓を得た。Twitterのライフラインとしての重要さを気付かされた」

 東日本大震災では、電話をはじめとした旧来のライフラインが寸断された状況で、友人や家族の安否確認、交通機関や電力の情報共有、政府機関からの情報発信などにTwitterが活躍。「#prayforjapan」というハッシュタグでは、震災に傷ついた日本人に、世界から温かいメッセージが届いた。

 「Twitterは災害を乗り越える力になる。だからこそわたしは日本に来て、Twitterが災害時にどう活用されたのか正しく理解し、日本での教訓を世界に広めたいと思っている」

Twitterは匿名を大切にする 震災時は、Twitterでデマが横行したことも問題になった。コストロCEOは、「善意の人が多くいれば、悪意のデマを払拭できる」と、善意のユーザーに期待する。

 日本では、Twitter上で犯罪を告白して“炎上”する例も跡を絶たない。「Twitterはパブリックで検索可能なので、犯罪の場には向いていない。政府や当局と協力し、犯罪行為があれば検知したい」

 実名SNSのFacebookが世界を席巻しているが、Twitterは「匿名を大切にする」という。「Twitterは政治的な言論が重要という価値観。(実名で)政府にたてつき、言論が規制されたり罪に問われることがあれば問題なので、匿名で利用できるようにしてきた。今後も匿名で使える環境を維持する。特定の国でビジネスをするために、匿名性をあきらめることはない」

関連記事

匿名性をPRしている点が意外・・・。

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Apr 15, 2012

Windows 8タブレットが成功しない2つの理由Windows 8タブレットは当初、豊富なソフトウェア資産とActive

Windows 8タブレットが成功しない2つの理由Windows 8タブレットは当初、豊富なソフトウェア資産とActive

Directoryによる管理性により“iPadキラー”になると目されていた。だが、ARM版のWindows 8タブレットの情報が増えるのに従って失望の声も高まっている。
[Jonathan Hassell,TechTarget]
 ARM用Windowsは社内ドメインに参加できない──この事実はWindows 8搭載タブレットがリリースされる前に、その出はなをくじいてしまう可能性がある。

 米Microsoftベースのタブレットは、米AppleのiPadが不得意な分野で強みを発揮できる可能性があった。例えば、企業のIT分野が管理するタブレットにポリシーを適用し、Windows NT 3.1以来提供されていた機能を利用できたかもしれない。

関連記事コスト削減効果は数万ドル? Active DirectoryによるWindows 8タブレット管理


 しかしMicrosoftは、ARM用Windowsが持ち得た可能性のある最大の差別化要素をあっさりと投げ捨てようとしているのだ。「Windows 8 Consumer Preview」リリースで、タブレット市場でiPadおよびAndroidタブレットに対抗するMicrosoftの戦略の一部が明らかになった。同社の「Windows 8 Consumer Preview Product Guide for Business」の中の目立たない箇所に次のような文章がある──「Windows 8のARM対応版には、32ビット版と64ビット版に搭載されるのと同じ管理機能は含まれないが、企業は管理対象外の環境でこれらの省電力端末を利用できる」(関連記事:Hewlett-Packard社内文書のWindows 8──Ultimateは廃止?)

 Microsoftがこの戦略を変更しなければ、Windows 8搭載タブレットは結局失敗に終わるだろう。Windowsタブレットが行き詰まると考えられる主な理由は2つある。

やはりWINDOWSのタブレットは厳しい結果に終わるであろうという見通しは立ってしまう。一方でIPADに虎の子のオフィスアプリを提供できるかと言うと・・・。

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Apr 12, 2012

iOS/Android向け「Adobe Reader」、注釈ツールやコメント機能などを追加

iOS/Android向け「Adobe Reader」、注釈ツールやコメント機能などを追加

アドビシステムズが、モバイル端末向け「Adobe Reader」をアップデート。注釈やコメントの追加機能、PDFフォーム記入機能を追加した。
iPhene用「Adobe Reader」の注釈ツール アドビシステムズが4月11日、モバイル端末向けの「Adobe Reader」をアップデートした。注釈やコメントの追加、PDFフォームへの記入など、モバイル端末でもPDFファイルの閲覧だけでなく活用できる機能を追加している。

 今回のアップデートで追加された新機能は大きく3つ。まずはハイライトや取り消し線、下線を追加可能な「注釈ツール」が搭載された。使いたい効果を選択し、テキストをドラッグするだけで部分強調ができる。「コメント機能」では、PDFのどこにでもノート注釈を貼り付けることが可能。機能選択後に貼り付けたい部分をタップし、コメントを入力するだけでよい。「PDFフォーム記入」機能は、シンプルなPDFフォームに記入して保存や送信ができる。

タブレットにいろいろ機能を追加できる形になるとAPPとしても使いやすくなりそう。

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Apr 11, 2012

シャープの最終赤字が3800億円に拡大 

シャープの最終赤字が3800億円に拡大 

モバイル端末向け液晶出荷に遅れ」シャープが再び業績予想を下方修正し、最終赤字は3800億円に悪化する見通し。モバイル端末向け液晶出荷に遅れがあったことなどが要因。
[ シャープは2012年3月期の連結業績予想を下方修正し、最終損益は3800億円の赤字になる見通しだと発表した。2月に過去最悪の赤字となる下方修正を発表していたが、さらに900億円の悪化となる。「モバイル端末向け液晶の出荷遅延」のほか、大型液晶事業の構造改革に伴う体質改善費用を計上するため。

 売上高は前回予想比で1000億円減の2兆4500億円に下方修正。営業損益は400億円の赤字で変わらないが、経常損益は同400億円悪化して700億円の赤字となる見通し。

 米Appleが3月に発売した新型iPadが搭載する高精細ディスプレイは韓国Samsung Electronicsと同LG Display、シャープの3社が供給するとみられていたが、シャープは供給が発売に間に合わなかったと報じられていた。

 シャープは大型液晶製造拠点・堺工場の稼働率改善などを目的に台湾のEMS(電子機器受託製造)・鴻海(ホンハイ)精密工業グループ(Foxconn)と業務・資本提携。構造改革に伴う体質改善費用を計上することも響く。

 同工場を運営するシャープディスプレイプロダクツ(SDP)には郭董事長個人が660億円を出資する予定だが、新たに大日本印刷と凸版印刷が同工場向けに液晶カラーフィルターを生産している子会社をそれぞれSDPに統合することで合意した。統合の対価としてSDPが新株式を発行する結果、SDPに対するシャープの持ち分は40%未満に低下し、連結子会社から外れる見通しになった。

連結対象から外れるSDPの人はやはり不安だろうなあ・・・。

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Apr 10, 2012

第1回 サイズ感はどう? ポケットに入る?――「GALAXY Note SC-05D」

第1回 サイズ感はどう? ポケットに入る?――「GALAXY Note SC-05D」

国内でもNTTドコモから発売されたSamsung電子製の「GALAXY Note SC-05D」その絶妙なサイズ感やワコムの技術を用いた電磁誘導式スタイラスペン「S-Pen」による繊細なペン入力が特徴だ。本コーナーでは数回に分けてGALAXY Note SC-05Dの詳細をチェックしていく。
 NTTドコモから4月6日に発売されたSamsung電子製「GALAXY Note SC-05D」は、5.3インチディスプレイを搭載したAndroidデバイスだ。通常のスマートフォンよりも大きく閲覧性の高いディスプレイを搭載する一方、タブレットよりも小さく、持ち歩くのも苦にならない絶妙なサイズ感が特長といえる。ドコモではスマートフォンのNEXTシリーズにラインアップされており、音声通話も可能だ。Samsungはもう1つの注目点であるペン入力とあわせて、スマートフォンでもタブレットでもない新しいカテゴリー「Note(ノート)」としてアピールしている。

 Android端末としてのスペックも高い。1.5GHzデュアルコアCPU(Qualcomm製「APQ8060」)や、HDサイズを超えるワイドXGA(800×1280ピクセル)有機ELディスプレイ、16Gバイトの大容量ストレージといった基本性能に加え、ドコモ向けとして次世代高速データ通信サービス「Xi(クロッシィ)」やワンセグ、非接触IC機能「NFC」にも対応している。

 本レビューでは、これまでにないサイズ感とペン入力を備えたGALAXY Note の見どころを複数回にわたって紹介していく。第1回では外観やサイズ感を中心にお伝えする。なお、すでに外観レビューやペン入力レビューも公開しているので、そちらもあわせて参照してほしい。

→片手操作もできます:写真で解説する「GALAXY Note SC-05D」(外観編)
→写真と動画で解説する「GALAXY Note SC-05D」(ペン入力編)
→写真で解説する「GALAXY Note SC-05D」(ソフト編)
質問:外観はどんな感じ? 片手で使える?
 ボディカラーはホワイト(Ceramic White)のみ。日本のGALAXYシリーズといえば、これまではブラックのみが発売され、その後、ホワイトが追加されるという流れがあったが、今回は特にペン入力でお絵かきや写真にプリクラのようにいたずら描きをしたりするような用途が女性に受けるのではないかということで、女性に向けたカラー展開となったようだ。リアカバーはプラスチックだが、全体的な質感は悪くはない。これまでの「GALAXY S II」や「GALAXY S II LTE」のホワイトと同等。側面のシルバーの塗装は全体を引き締める効果を与えており、全面タッチパネルの今時のスマートフォンと変わらないシンプルなデザインとなっている。

 グローバル版として先行して発売された海外モデル「GALAXY Note GT-N7000」との外観の違いは、ディスプレイの上部のロゴ、リアカバーのロゴ、ワンセグ用ロッドアンテナの有無程度となる。また、GALAXY NoteのリアカバーにはNFC用のアンテナがあり、リアカバーを開けた本体の右側にアンテナ用の接点も見える。リアカバー内のSIMカードスロットはGALAXY NoteではmicroSIMカード(miniUIMカード)用となっている。バッテリー容量は海外モデルと同じく2500mAhだ。

海外版との違いの1つであるワンセグ用ロッドアンテナを伸ばしたところ(写真=左)と、ディスプレイ下の左右静電タッチキーが白く光る様子(写真=右)
 サイズは約83(幅)×147(高さ)×9.7(厚さ)ミリ、重さは約184グラムで、さすがにディスプレイが5.3インチあるので大柄だ。ただ、片手で持ち、もう一方の手で操作するという具合に、両手持ちを前提に考えれば快適に操作できる。また、片手でどれくらい操作できるかは、文字入力アプリなどのソフトウェアにも起因するので、別途取り上げたい。

 筆者の場合、親指と残りの4本指できっちりと挟んで持つことができ、油断しなければ落とすこともないだろう。筆者の手は男性としては比較的小さく、片手で快適に操作できるのは3.7インチ程度までで、最近の4インチを超えるスマートフォンは片手で快適に操作できるとは言いがたい。きちんと片手でホールドできるのなら、5.3インチというサイズは十分選択肢に入る。むしろ大画面の5.3インチの方がいいとも思える。

 手の小さな女性だとGALAXY Noteをしっかり持つのも厳しそうだが、このあたりは実際に店頭などで試してもらいたい。個人的には、持つだけなら問題ないサイズだと思われるが、惜しむらくは、落下防止のストラップホールがあれば良かったとも思った。

質問:携帯性はどう? ポケットに入る?
 持ち歩くのに適した大きさかどうかも重要だ。例えば、GALAXY Noteは男性ならショルダーバッグ、女性ならハンドバッグといった小さめのカバンにも入るので、ここは7インチサイズ以上のタブレットにはない利点だ。重さが多少気になるものの、端末が薄いので、GALAXY Noteはスーツの胸ポケットにも入る。一方、ジーンズの後ろのポケットにはすっぽりと入るが、入れたまま座ると有機ELパネルが割れてしまう可能性があるので注意したい(他のスマートフォンでも同様だが)。大きなカバンで持ち歩いたり、専用のカバンや腰に付けるケースなどを使ったりするなら、7インチサイズの端末でも問題ないと思う。筆者はそこまでしたくないので、現状は5.3インチがベターだと思っている。一方で、さらに大きい6インチサイズの端末も、どこかのメーカーが作らないかと期待している。

リアカバーを開けた様子(写真=左)とサイズ比較。奥が7インチサイズタブレット「GALAXY Tab SC-01C」、中央がGALAXY Note SC-05D、手前が3.5インチサイズスマートフォン「iPhone 4S」(写真=右) 男性としては比較的手の小さな筆者でも片手でしっかり持てる(写真=左)。小さめのショルダーバッグにも入るので、女性ならハンドバッグに入れることも可能だろう(写真=右) ジーンズのポケットに入れたところ(写真=左)とスーツの胸ポケットに入れたところ(写真=右)。スーツの写真では付属のフリップケースを付けていれているので若干見えているが、実際にはすっぽりと入っている
質問:実際の重さはどれくらい?
 通常の利用時を想定してmicroSDとmicroSIMカードを装着して実際の重さを測ってみたところ、通常のリアカバー装着時は182グラムで公称値の184グラムよりも軽く、付属のフリップケース装着時に212グラムだった。GT-N7000を同じ量りで測定したところ、公称値と同じ178グラムだったので、量りが軽めに表示されるわけではないようだ。個体差もあるのかもしれない。184グラムに近いのは、ポータブルゲーム機「PSP-2000」の約189グラムや、2代目W-ZERO3シリーズ「W-ZERO3 [es](型番:WS007SH)」の約175グラムなどがあるが、GALAXY Noteの方がこれらのモデルより薄いので、スーツの胸ポケットに入れてもそれほど気にならない。

やや大きい気もしたが、むしろこれくらいのほうが使いやすいかも。微妙なところだ・・・。

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Apr 08, 2012

これがAppleの「iPhone 5」だ!

これがAppleの「iPhone 5」だ!

(臆測、うわさ、リークによると)Apple製品をめぐる臆測やリークは、iPhone 4Sと新しいiPadの発売で一段落したかに見えたが、「iPhone 5」のうわさが再燃してきた。現状で分かっている点、分からない点を整理した。 [ 米Appleのスマートフォン「iPhone 4S」が登場してからまだ5カ月ほどしかたたないのに、既に次のバージョンへの関心が高まっている。この製品は現行バージョンから大幅に刷新されるかもしれない(またはないかもしれない)。

 次期製品をめぐるうわさや臆測には事欠かない。恐らくその主な理由は、iPhone 4Sが1つ前のバージョンに比べて大きく変わっていないため、iPhone 4ユーザーの多くがアップグレードの必要性をそれほど感じていないことにありそうだ。こうしたユーザーはAppleの携帯電話の第6世代に目を向け、それが自分たちの待ち望むものなのかどうか見極めようとしている。

関連記事Appleの「iPhone 5」、初回生産台数は3億台?
「iPhone 5」が発売中止になった理由
Apple、4インチiPhone投入に新たな展開

予想される機能 iPhone 5についてほぼ疑う余地がない点の1つにLTE対応がある。これにより、従来モデルに比べて大幅に高速なネットワークが利用できるようになる。それを裏付ける情報は多数あるが、最も確かな根拠として米Verizonは、2012年に発売するスマートフォンは全てLTE対応になると言明した。同社がAppleの次期スマートフォンを提供するのは確実だ。これでiPhoneは、2011年から4G技術に対応してきたライバルのAndroid搭載端末多数と肩を並べることになる。

 Appleの次期スマートフォンは、クアッドコアプロセッサ、恐らくはApple A6チップを搭載する見通しだ。これで多くの機能のパフォーマンスが向上し、ここでもAppleはAndroidと肩を並べる。3月に発売された新しいiPadでデビューしたA5Xプロセッサは、ほぼ確実にiPhone 5には搭載されないだろう。このCPUはAppleの現行のスマートフォンに比べて高速になったわけではない。ただ、超高精細のタブレット端末である新しいiPadのためにクアッドコアのグラフィック処理能力が加わった。

 米T-Mobileは、現在出回っている無線プロセッサは事実上全て、まだ普及していない同社の4G周波数対応を組み込んでいると指摘した。これでAppleが米国で4番目となるキャリアをパートナーに加える可能性が高まった。この技術的問題が解消されれば、残る唯一の障壁はこの2社が提携にこぎつけることだ。T-Mobileが関心を持っているのは間違いない。

 製品名はiPhone 5ではないかもしれない。第3世代のiPadの名称は単なる「iPad」だった。もしAppleがこの慣例を続けるなら、次のスマートフォンは「iPhone」になる。

矛盾する情報に隠れた謎──画面サイズ

正直なところ、ハードのほうにはさしてサプライズはない感じ。リークで話題を引っ張るのも無理がある。

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Apr 05, 2012

X1 Hybridの“Hybridなところ”を試す

X1 Hybridの“Hybridなところ”を試す (2/2)

意外と頭を使うIMM
 ARMとLinuxベースのカスタマイズOSのプラットフォームをレノボはIMM(Instant Media Mode)と呼んでいる。ThinkPad X1 Hybridの本体にはIMMを起動するための専用ボタンの類を用意しない。PCをイチから起動するとWindows 7が立ち上がるので、そこからIMMを呼び出さなければならない。ただし、IMMでスリープするとIMMで復帰するので、短時間で起動してIMMを利用するユーザーはこの仕組みを利用することになる。なお、評価機では、入力デバイスが有効になるまで時間(実測で10秒程度)を要していた。これも「PCを立ち上げてすぐに使う」という局面でストレスを感じるだろう。

 WindowsからIMMを呼び出す場合、デスクトップの右下に表示する「Instant Media Mode」のトレーから、「ホーム画面」「Webブラウザー」「Eメール」「ビデオ/写真」「音楽」「概要」をクリックして選ぶ。ホーム画面は、レノボのタブレットデバイスでも採用する、レノボスクエアと呼ばれる設定画面と4つのアプリケーションをワンクリックで起動するランチャーだ。それ以外を選択するとそれぞれのアプリがホーム画面を介さずに起動する。Windowsからの遷移に要する時間は実測で10秒前後だった。

 なお、IMMへの切り替えにおいて、Windows側でIMMが使うドライブにあるファイルにアクセスしている(ファイルを開く、フォルダを開く)と、IMMへの切り替え処理で、共有ドライブの切り離しに失敗して、IMMの起動ができなくなる。IMMとの共有ドライブに対してアクセスしているプロセスをすべて閉じてからIMMを起動しないとならないので注意が必要だ。

 IMMでは共通のタグを画面上部に常時表示する。タグには「戻る」「ホーム」「メニュー」「終了」があって、Android OSの環境と同様に利用できる。アプリを終わらせるために終了タグをクリックしたくなるが、このタグは、IMMそのものを終わらせる。確認のメッセージが出てくるので、実際の動作にすぐ影響するわけではないが、“操作の動線”という意味では、自然な流れを止めてしまう。

 日本語入力は、レノボIMEを導入している。レノボ・ジャパンは「Wnnをベースにしており、辞書関連の部分をレノボ・ジャパンがカスタマイズした」と説明している。キーボードを搭載したデバイスだけに、レノボIMEで思いっきり文章を入力してみたいところだが、IMMでは文章作成に適したアプリを用意していない。また、レノボIMEが有効になる操作(ドキュメントには、左Alt+カタカナ/ひらがな/ローマ字キーでローマ字入力、Shift+同でカタカナ入力が有効になる。ちなみに、Ctrl+変換でIME設定、Shift+無変換で英数字とカナ入力の切り替え。F6で選択範囲のひらがな変換、F7で同じく全角カタカナ、F8で半角カタカナ、F9で全角英数、F10で半角英数となる)をしても、日本語入力が有力にならないケースがいくつか確認できた(例えばWebブラウザの検索入力欄)。

IMMを起動するにはWindowsのデスクトップ右下にあるトレーから利用するアプリを選択する。10秒ほどでIMMに遷移する(写真=左)。IMMのホーム画面は、レノボのタブレットデバイスで採用が多いレノボスクエアと呼ぶランチャーを兼ねる(写真=中央)。IMMで起動するほとんどのアプリで画面上部にタブを表示する。Android OSで用意する共通機能のほかに、Windowsに戻る「終了」タブがある(写真=右)

あるものでなんとかするしかないIMM
評価機で導入していたIMMで利用できるアプリ レノボ・ジャパンは、IMMがAndroidではなくLinuxをベースにしたカスタマイズOSと説明するが、導入している設定ツールや、端末情報からアクセスできる法的情報にある「Android Open Source Project」の文言は、IMMのOSがAndroidであることを示している。しかし、いろいろな事情があって(このあたりの細かい説明についても、レノボは“事情があってできない”という)、ユーザーはGoogle Playを利用してAnroidアプリを導入できない。

 事前に用意しているIMMで使えるアプリは、Webブラウザにメール、オーディオプレイヤー、ギャラリー、連絡先、カレンダー、電卓、ダウンロード管理、そして、設定ツールと検索ツールだ。せっかくのキーボードを生かすテキストエディタやAndroid用Officeアプリは用意していない。Webブラウザ経由や圧縮ファイルを用いた“非公式な方法による”アプリ導入もできなくはないが、その時点で公式なサポートは受けられなくなる。

 これまでもモバイル利用を重視したノートPCで、短時間で起動してメールやWebページの閲覧などの簡単な処理を行えるインスタントモードをLinuxベースで用意した製品が多数あったが、それを使うユーザーを見たことがない。ThinkPad X1 Hybridが、2012 Internatoinal CESで登場した当初は、OSがWindows 7とAndroidのデュアルOS環境(そして、Core iシリーズとARMのデュアルCPU環境)で注目された。それは、Androidアプリの導入で、その利用場面がユーザー自身で広げることができることに、“瞬時起動でバッテリー駆動時間も長いのに、全然使い物にならなかったインスタントモード”にはなかったメリットを期待したからだ。しかし、電源ボタンを押すとWindows 7が必ず起動するThinkPad X1 HybridのIMMは、少なくとも「スマートフォンやタブレットデバイスのように取り出してすぐ使える」用途には向いていない。

 ただ、「バッテリー駆動時間を長時間持たせたい」という状況にあるとき、IMMは威力を発揮する。例えば、飛行機や新幹線の移動中で、運悪く(というかそれが普通だが)ACコンセントが長時間使えない状況にあっても、IMMなら、たとえ太平洋を横断する旅でも動画コンテンツを見続けることができる(参考記録ながら、IMM環境におけるバッテリー駆動時間を測定するため、動画の連続再生を行った。電源管理設定は、PCと同じバランスにして液晶輝度は15段階中の7段目にした状態で、18時10分から再生を開始して、21時10分の段階でバッテリーの残り時間表示6時間30分だった)。

 非公式な方法を使えば、アプリの導入は可能とはいえ、そういう手段によらず、正々堂々と多種多様なアプリを導入できるようになり、ユーザーの設定次第で起動するOSがWindows、または、IMMを選べるようになったとき、ユーザーのアイデア次第で“Hybrid”なデバイスはその可能性を大きく広げることになるだろう。

あまり入門者向けのデバイスという雰囲気ではないな・・・。

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Apr 04, 2012

お金持ちはスマホでTwitterやゲームアプリをあまり使わない

お金持ちはスマホでTwitterやゲームアプリをあまり使わない

裕福なスマートフォンユーザーはゲームやTwitterはあまり利用せず、ニュースや旅行、金融関連のアプリを好んで使う傾向にあるという。全体の利用実態と比べると対照的だ。(ロイター) [トロント 2日 ロイター]  裕福なスマートフォンユーザーはゲームやTwitterはあまり利用せず、ニュースや旅行、金融関連のアプリを好んで使う傾向にある――。そうした調査結果が新たに発表された。

 この調査はスマートフォンアプリの利用実態について、年収15万ドル以上の富裕層を対象に米調査会社The Luxury Instituteが実施したもの。回答者の平均年齢は52歳と、高めになっている。

 「年齢を重ねて、家族や配偶者、恋人、高齢の親を持ち、資産や投資が増えるにつれ、ゲームや仲間とのおしゃべりより、もっと実用的なアプリが必要になってくる」とThe Luxury InstituteのCEO、ミルトン・ペドラサ氏は指摘している。

 この調査結果は、米Nielsenが発表したスマートフォン全体の利用実態とは対照的なものとなっている。Nielsenの調査によると、スマートフォンの用途は全体的にはゲームとソーシャルネットワーキングが大きな割合を占めている。

 ペドラサ氏によると、富裕層のスマートフォンユーザーも、2011年に最も多くダウンロードされた2つの人気アプリ「Facebook」と「Angry Birds」を使ってはいるが、全体的には、平均的なユーザーと比べてエンターテインメント系アプリの利用頻度がはるかに低いという。

 またNielsenによると、スマートフォンの所有率については富裕層が平均的な消費者をわずかに上回っているにすぎないが、所有する端末の種類には大きな違いがみられるという。

 富裕層のスマートフォンユーザーは45%がiPhone、35%がAndroid端末、25%がBlackBerryを所有している。だがNielsenの調査によると、ユーザー全体ではAndroidが46%の市場シェアを占め、iPhoneが30%、BlackBerryが15%でそれに続いている。

 「GoogleはAndroidで複数のメーカーと提携するという戦略を取っている。端末の種類という点では、Androidのほうが多くの選択肢が提供されている。そのため、低所得層にも購入機会が提供されているのだろう」とNielsenのデジタル部門のCEOを務めるジョナサン・カーソン氏は説明している。

 同氏によれば、iPhoneは高所得層で常に高い人気を誇っているという。

 さらに同氏は、ここ数カ月間でiPhoneを購入するユーザーが急増したことに言及し、その要因として、iPhone 4S発売の影響のほか、「より広範な消費者にアピールするために低めの価格帯で低価格のモデルも提供する」というAppleの戦略を挙げている。

 また今回の調査では、富裕層のスマートフォンユーザーのうち80%以上がアプリをダウンロードしており、多くは有料アプリやアプリ内のアップグレードを好んで利用していることも示された。ただし平均すると、富裕層によるアプリのダウンロード件数は平均的な消費者と比べて約半分にとどまっている。

 また富裕層のスマートフォンユーザーのうち、モバイル端末を使って商品やサービスをオンラインで購入しているユーザーは67%で、「チケット」「ギフト券」「食品」「電化製品」などが最も人気の高い商品カテゴリとなっている。

 「依然として実店舗での買い物を好む人は多い。それは、年齢が高めの人たちに限ったことではない」とペドラサ氏は語り、アプリが店内での買い物体験の向上につながるケースもある、と指摘している。

 この調査はカナダのマーケティング代理店Plastic MobileがThe Luxury Instituteと共同で603人の消費者を対象に実施したもの。回答者の平均年収は29万5000ドル、平均純資産額は280万ドルとなっている。

富裕層はリア充だから??

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Apr 03, 2012

プライベートクラウドの導入はなぜ進まないのか?

プライベートクラウドの導入はなぜ進まないのか?

プライベートクラウド導入の失敗は十中八九、計画フェーズに起因しているという。事前に、費用対効果の分析、目標設定、運用環境への移行の詳細なステップを計画し、関係各所の理解と承認を受けることが肝心だ。  クラウドコンピューティングは、ここ数年で最も注目されているITテクノロジーの1つだ。しかし、これほど騒がれているにもかかわらず、実際にプライベートクラウドを導入している企業は、導入する可能性がある企業の1%にも満たない。

 エンタープライズ市場でのクラウドの普及が進まないのは、予想よりクラウド導入プロジェクトに時間がかかることが一因として考えられる。プライベートクラウドを導入する見込みがある企業が、クラウド関連の実際の費用対効果を正確に把握できていないことも大きいだろう。また、クラウドを導入することでアプリケーションの動作が変わる可能性があることも、企業が及び腰になる理由だ。

 企業のプライベートクラウド導入に関してもう1つ興味深い点がある。クラウド関連の自社の知識レベルを適切に評価できていないことだ。クラウド導入プロジェクトを開始する時点では、ほぼ全ての企業が、クラウドとそのテクノロジーおよびアプリケーションについての“知識がある”と考えている。しかし、会社の環境にプライベートクラウドを導入するプロジェクトに取り組み始めて1年もたつと、“知識がある”と答えたほとんどの企業が、プロジェクト開始時にはクラウドについて実際にはほとんど理解していなかったことに気付いている。

一般ユーザーには効用がわかりにくいだけに・・・。

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Apr 01, 2012

出版デジタル機構「パブリッジ」のスキームを考える

出版デジタル機構「パブリッジ」のスキームを考える

電子書籍市場の拡大を目的に4月2日に株式会社化される「出版デジタル機構」。国内の電子書籍の今後を考える上でのマイルストーンとなるこの動きについて、主にビジネススキームの観点からその意味や課題をジャーナリストのまつもとあつしが考察する。
[ 3月29日午後、出版デジタル機構がその株式会社化と「パブリッジ」と呼ばれるサービス開始に関する記者発表を行った(関連記事参照)。このニュース自体は、Facebookの設立者マーク・ザッカーバーグの電撃来日によって影が薄くなってしまった感があるが、国内の電子書籍の今後を考える際、マイルストーン(一里塚)になる大きな出来事だった。

 この記事では、主にビジネススキームとしての「パブリッジ」の意味や課題を確認しておきたい。開始前のサービスであり、会見ではその詳細が語られなかったこともあり推測も含まれることを予めお断りしておく。

目指すはタイトル数の拡大

3月29日に開催された記者発表の様子。この場では角川書店も出資することが明かされたが、角川書店は欠席と告げられた(画像出典:出版デジタル機構) 出版デジタル機構には国内大手出版15社が出資し、3月29日現在、280社が賛同を表明している。

会見で出版デジタル機構の代表取締役に就任する植村八潮氏が強調したのは、電子書籍のタイトル数の拡大を目指すことだった。「58%」という数字をスライドに示し、「電子書店に並ぶタイトル数の少なさに不満を覚える人の割合と、電子化のコストに悩む出版社の割合が同数だった」と指摘する。

 この数字を多いと見るかどうかは微妙なところだが、確かにこの2つの課題(品ぞろえと電子化コスト)が電子書籍市場拡大の障壁になっていたことは疑いの余地がない。そういった状況を背景に出版デジタル機構は、産業革新機構から150億円の出資を受けて、書籍の電子化サービス「パブリッジ」を開始する。


図1:コンテンツ緊急電子化事業のスキーム図
 パブリッジは、現在震災復興事業として行われている「コンテンツ緊急電子化事業」(通称緊デジ)と同様のスキームで行う。一見複雑に見える図だが、要は自ら書籍の電子化を行うことが難しい出版社に代わって、出版デジタル機構がそれを請負うものだ。

 電子化の際に課題となるコスト(1冊当たり3万3000円程度と推測されている)を、出版社が最初に負担する必要はない。出版デジタル機構が、版元に代わって電子書店に電子化された書籍を提供し、その売り上げで電子化に掛かるコストを相殺する。売り上げがコストを上回った段階で、電子化された書籍データは版元に提供される。

 こうすることで、「どうやって電子化を行えばよいか分からない」「電子化のための予算がない」といった出版社も、出版デジタル機構と契約すれば電子書籍の展開が行えるということになる。国内電子書店にとっても、結果的に品ぞろえの拡大が期待でき、「読みたい本が電子化されていない」という顧客の不満にも応えることができる、というわけだ。

 実はこういった枠組み自体は目新しいものではない。すでに映像業界では「アグリゲーター」と呼ばれる企業が複数存在しており、個々の権利者から映像のマスターテープなどを預かり、インターネット配信用のデータに変換(電子化)し、動画配信サービスへの提供や売り上げの管理・報告などを請け負っている。こちらもパブリッジ同様に変換コストは各配信サービスからの売り上げから相殺されることがほとんどだ。

 ただ、大きな違いは出版デジタル機構が半官半民の投資ファンド「産業革新機構」から150億円の出資を受けてこのスキームを運営することだ。それによってパブリッジは5年後に電子書籍を100万タイトルまで増やすことを目指している。

「三方よし」なのか?
 パブリッジはまさに売り手よし、買い手よし、世間よしの「三方よし」を目指した構図に見えるが死角はないのだろうか? ここでやはり意識せざるを得ないのは、既に100万タイトル以上を展開するAmazonの電子書籍サービス「Kindle」だ。奇しくもパブリッジの発表と同日に、Kindle Touch 3Gを4月27日から日本を含む175の国・地域へ出荷することが報じられている。既にAmazonは国内出版社とも交渉を重ねており、間もなくamazon.jpでもサービス開始が目されている。

 Kindleを特徴づけるのが、電子書籍の販売価格だ。Amazonがその差額や通信コストを負担しながら、9.99ドルという戦略的な価格を顧客に提示することで、電子書籍への移行を促していったことはよく知られている。国内出版社には反発もあるが、Amazonに価格決定権と展開エリアを委ねることで、70%という高いロイヤリティを受けることができるプログラムが提示されており(関連記事参照)、海外ではこれを選択する版元も多い。

 公正取引委員会はすでに電子書籍は再販制度の適用除外商品であるという方針を示している。現在、多くの国内電子書店は紙と同じ価格で電子書籍を販売しているが、Kindleがそこに風穴を開ける可能性は高い。利用者の声でも、電子書籍の価格は「紙の本の50%以下が妥当」とする声が8割を超えている。


図2:ジャストシステムが3月7日に公表したアンケート調査結果(同社調査結果PDFより引用。PDFはこちらからダウンロードできる)
 これまで業界では「紙の書籍との共存共栄」を謳い、電子書籍も紙と同じ価格で販売することがほとんどだったが、「品ぞろえ」に加え「価格」も市場開拓の鍵を握っていることが、Kindleの登場によってより鮮明になっていくはずだ。

 前述のとおり、パブリッジでは電子化のコストを電子書店の売り上げから相殺する。Kindleの日本展開に当たってAmazonがどのような契約を想定しているのか、その全貌はいまだ見えてこないが、版元に高いロイヤリティが設定されるなら、その反面低い販売価格が設定され、相殺に掛かる時間に影響が出てくることも予想される(あるいはAmazonの一人勝ちシナリオだ)。29日の記者発表での発表で植村氏は記者からの質問に「出版デジタル機構は公共基盤。赤字にはしないが大きな収益を追及するわけではない」と答え、事業計画が提示されることはなかったが、販売価格がコスト回収に与える影響は無視できない。

 また、パブリッジでの電子化のコスト回収が図られるまでは出版社が自由に電子書店での販売を行うことは難しい。イニシャルコストが掛からないことよりも、回収期間が長くなることによる機会損失の方が大きいと出版社が判断した場合、このスキームがうまく機能しなくなるリスクも潜んでいることには点には注意が必要だ。


図3:産業革新機構の出資スキーム(画像出典:産業革新機構)
 そして、最大株主である産業革新機構は投資ファンドだ。将来的には投資の回収が行われることになる。産業革新機構の投資手法は、対象会社に出資をして株式を取得し、企業価値を向上させた後、保有株式を売却して投資回収を行うことを基本とし、原則5~7年の投資期間を経て投資の回収に入るとされている。

 記者会見では投資回収に関して具体的な言及はなく、産業革新機構の能見公一社長は「投資はPatient(=辛抱強く回収を図る)な性格のもの」と述べるにとどまったが、政府から1020億、民間から約100億円の出資を受ける「投資ファンド」に対する出版デジタル機構の責務は重い。電子化コストの回収に大きな影響を与える「販売価格」という重要因子の扱いを含め、赤字にしないだけでなく、着実な回収がイメージできる事業計画の提示が求められるところだ。

「本を届ける」からの前進を
 会見で出資各社が繰り返し述べていたのが、「本を届ける」環境整備の重要性だ。本が紙という物理的なパッケージからデジタルへと変化する中、どうそれを読者に届けていくのかは確かに喫緊の課題であることは間違いない。

 電子出版にも大きな影響力を持つ国内大手印刷会社は、その傘下に書店チェーンや図書館流通事業会社を抱えている。書店や図書館が電子化によって大きな影響を受けることは、北米で書店チェーンの倒産が相次ぎ、またKindleが書籍の貸し出しサービスも始めたことで確認されている。そんな中、国内の本を巡るサプライチェーンやバリューチェーン、そしてそこに関わるプレイヤーをどう維持していくのか、という問題意識が「本を届ける」という言葉にはよく現れていると言えるだろう。

 しかし、すでに国内出版社にとってもAmazonはもはや無視できない「書店」であり、そこで開始される(そのビジネスモデルも含めた)Kindleは避けて通ることのできない販売チャネルだ。パブリッジも「国内外を問わずあらゆる電子書店を対象とする」と明言している。楽天が買収したKoboもグローバル対応に強みを持ち、Kindle同様の展開を行っている。これまでは再販制度と取次流通によってマーケティングをほとんど意識する必要がなかった出版社も、今後自ら価格戦略やチャネル選択などを行っていかなければならない。パブリッジに作品を委ねることで、出版社に日々刻々と変化する書籍へのアクセス状況や販売状況といった情報=ノウハウが蓄積されるのかどうかはまだ見えていない。

 つまり本は「届けられるもの」から、「顧客に見つけてもらい、アクセスしてもらうもの」へと変質しはじめているのだ。本そのものをデジタル化するだけであれば、いわゆる「自炊」に比したメリットは明確ではない。Kindleが提供する価値は、マーケットの品ぞろえと安価な読書端末だけでなく、購買した書籍にいつでも、どの端末からでもアクセスできる面が大きい。


図4:Kindleアプリの提供ページ。アプリは既に日本語化されている
 電子書籍には価格やアクセス可用性も含めた「電子書籍ならではの価値」が求められる段階が目の前に迫っている。そうした観点からは、今回、あるいはこれまで設立が発表された電子書籍関連の枠組みの中に、インターネット事業者がほとんど参加していないこと、あるいはネット的発想が盛り込まれていないことには、物足りなさと一抹の不安を覚える。


図5:3月末で退任となった国立国会図書館長尾館長が2010年3月に経産省「デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会」に提出したいわゆる「長尾プラン」。広告収入や有償貸し出しなどに踏み込んだ内容で注目を集めた
 例えば、前述の映像配信サービスとアグリゲーションを巡っては、近年、定額配信サービスや、シリーズの1話目を無料視聴などデジタル・電子ならではの価値の提供を模索する動きが続いている。Kindleでは書籍の冒頭1章分が試読でき、ドワンゴが開始した電子書籍サービス「ニコニコ静画(電子書籍)」では作品の上にユーザーコメントが流れる。作品の調達とその権利処理の段階で考慮すべきことは、単に電子化することを超えて広範にわたる。

 タイトルの充実とコスト削減といった単に「本を届ける」という発想からのパラダイムシフトとそれに応じた供給体制への移行を図ることができるのか? ――仕組みを作るということは、未来図を描くという作業でもある。パブリッジ、出版デジタル機構の取り組みは電子書籍市場を開拓する大きな一歩であると同時に、そこで負うものは業界側の期待と出資金以上に重い。

どこまで使いやすいシステムになるか・・・。

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