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Jan 03, 2009

Chrome登場でダウンロード2割増! Opera創業者に聞いた

組み込み、新興市場で存在感
Chrome登場でダウンロード2割増! Opera創業者に聞いた

2008/12/26

 

Chrome登場以降、日々のOperaのダウンロード数は20%アップしている――。こう話すのは、Opera Software創業者で現CEOのヨン・ フォン・テッツナー(Jon S. von Tetzchner)氏だ。Webブラウザ開発競争が活性化し、IE以外のWebブラウザに対して一般ユーザーの目が向き始めているようだ。

 デスクトップPC向けWebブラウザ市場で見ると、日本市場では存在感の薄いOperaだが、モバイル向けを始めとする組み込み市場や、新興国市場では圧倒的な存在感を示している。

 1995年の登場以来、常に“世界最速”(the fastest browser on Earth)を標榜してきたOperaはまた、高速な処理や使い勝手の工夫の数々でヘビーユーザーを惹きつけてきた。近年はアップル(Safari、WebKit)、Mozilla(Firefox)らとともに「Web標準」の重要性を訴え、HTML5の開発・策定作業で重要な役割を果たすなどWeb全体への技術的貢献でも注目されている。
2008年12月にリリースされたばかりのOpera 10.0アルファ版。新しいレンダリングエンジンでは互換性テスト「Acid3」で100/100のスコアを獲得した

 ノルウェーに本社を置く同社CEOのヨン・フォン・テッツナー氏と、同社コンシューマ製品事業担当上級副社長の冨田龍起氏に、同社の現状と戦略、今後のWeb技術の展望について話を聞いた(インタビューはテッツナー氏に対しては2008年10月10日、冨田氏に対しては同11月18日に行ったもので、この記事は両者の回答を編集して1本にまとめたものです)。
ロシアで30%のシェア、新興国で伸びるOpera

――FirefoxやChromeなどが話題となる一方、Operaの影が薄く、日本市場ではマインドシェアが低下しているように感じています。

冨田 日本でのシェアはあまり変わってません。PC向けは特にそうで、これはアメリカでも同じです。ただ、新興国のPC市場ではOperaのシェアが高く、特にロシアでは30%のシェアがあります。これはFirefoxよりも高いシェアです。

 国によってばらつきがありますが、グルジアなど旧ソビエト圏はたいてい高く、国名に「スタン」と付く国――、カザフタン、タジキスタンなどではOperaが広く使われていると言われています(笑)

――新興国のデスクトップPC向けでOperaのシェアが高いのは、モバイル向けのOpera Miniの影響でしょうか。

 それはあると思います。処理能力や通信速度が限られた端末の多い地域ではOpera Miniが普及しています。

――Opera Miniは日本ではほとんど知られていません。詳しく教えていただけますか?

冨田 Opera Miniはサーバ側でレンダリングした結果を圧縮してクライアントに送る、組み込み向けのWebブラウザです。サーバ側はOperaのレンダリングエンジンを使っています。OBML(Opera Binary Markup Language)というバイナリの独自マークアップ言語で、だいたいオリジナルの10~20%に圧縮してクライアントに送っています。
Opera Software創業者で現CEOのヨン・ フォン・テッツナー(Jon S. von Tetzchner)氏

――Opera Miniのレンダリング用のサーバ台数は?

テッツナー 正確な数は覚えていませんが、非常に多いです。現在Opera Miniには2000万人のアクティブユーザーがいて、オスロにあるわれわれのサーバから出て行くトラフィックが、ノルウェーという国全体のトラフィックと比べられる、というような規模です。

 Opera Mini 4.2を2008年11月末にリリースしたばかりですが、オスロのほかに、新たにアメリカの西海岸に1つ、中国に1つ、「サーバパーク」と呼ぶサーバ群を増やしています。特にアメリカのユーザーが国内のコンテンツにアクセスするときに速くなっていると思います。

――Opera MiniのJavaScript対応は?

冨田 JavaScriptも実行できます。マウスオーバーでドロップダウンリストを作るなどという使い方だと動作が変わってきますが、Opera MiniとOpera Mobileの違いは、ほとんど分からないと思います。
モバイル端末向けはMobileとMiniの2本立て

――Opera MobileとOpera Miniの違いは?

冨田 Opera MiniはJava VM上で動き、サーバ上でレンダリングした結果を表示します。一方Opera Mobileのほうはクライアント側で完結したWebブラウザです。Opera MobileはWindows Mobile上で動くほか、最新版ではSymbianのUIQやS60でも動きます。ただ、ダウンロード提供でやりづらいのは、キャリアが規制しているケースがあるのと、専用アプリを作らないといけないことです。日本でダウンロード型ですんなり動くのはWindows Mobileだけですね。
Opera Miniの画面例

 日本のようにフルブラウザがケータイに搭載されているところではOpera MiniのようなWebブラウザはそれほどニーズがありませんが、ネット環境が限定されているようなところ、例えばアフリカなどでは非常に伸びています。

テッツナー 極めて限定された処理能力の携帯電話端末ですら、いかに多くの人々がインターネットにアクセスしているか、われわれはよく知っています。小さなスクリーンで、タッチデバイスがないようなものでも、何もないよりはるかにいいのです。PCを持っているのは世界人口の20%に過ぎませんが、携帯電話端末は50%の人々が持っているのです。

冨田 世界で出荷される携帯電話端末の8割は高機能なスマートフォンではなく、普通のケータイです。こうしたリソースの限られた端末、例えばメモリが2MBしかないようなものですが、こうした端末向けではサーバ側での処理が向いていて、Opera Miniはそういう市場に向けて出していきます。

 日本については、PC向けのシェアは確かに伸びていませんが、ケータイやWiiなどの家電向け、組み込みでの採用が進んでいます。ソニーのデジタルフォトフレームでの採用事例もあります。

 auの端末には「PCサイトビューアー」という名称でほぼ全機種に搭載されていて、2007年4月時点で出荷実績が1000万台に達しました。その後1年半ほど経過していますが、順調に伸びています。

 ノキアのSeries 40ではOpera Miniをプリインストールしているものがほとんどです。韓国のキャリアもダウンロードできるようにしたり、プリインストールしたりしています。Opera Miniは月間2000万ユーザーにお使いいただいています。

OPERAはPC・ケータイともに使用しているが、特に不満もない代わりに決定的な決め手もない。また、OPERAでは読めない・利用に支障を来すサービスも少なくない。際立った特徴を出すか、IEやFIREFOXのように標準化をもっと推し進めるか?!いずれにせよこのままではこれからの急速な伸びは考えにくいだろう。

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