Blu-rayソフトの違法コピーが早くも横行?
Blu-rayのコンテンツを、オリジナルよりは劣るが従来のDVDよりは鮮明な画像に違法コピーした海賊版が出回っている。 2008年11月18日 16時37分 更新 香港(ウォール・ストリート・ジャーナル) 映画の違法コピー業者がBlu-rayディスクに狙いを定めている。違法コピーには、安価で製造でき、また消費者にも見分けられにくい海賊版を作成するための技術が用いられている。違法コピー業者は、消費者の多くが実際のところ、高精細(HD)でより高価格なハリウッドのBlu-rayソフトとそれより画質の劣るAVCHDと呼ばれるフォーマットとの違いを見分けらないという事実につけ込んでいる。Blu-rayでは走査線数が1080本なのに対し、AVCHDでは720本(訳注:AVCHDでも1080本での表示が可能です)だが、それでもHDテレビで見れば、AVCHDは通常のDVDと比べてより鮮明な画像を提供する。
映画のデータは入手が容易なソフトウェアを使ってBlu-rayディスクから引き出される。引き出されたデータは解像度が低くなるため、コストが高いBlu-rayディスクの代わりに通常のDVDディスクに収められる。「そのため、こうした海賊版の製造は非常に収益性が高い」と米映画協会(MPA)は警告している。MPAはWalt Disney、Viacom、ソニー、News Corp.、Time Warner、General Electric(GE)などの映画会社を代表して違法コピー対策に取り組んでいる業界団体だ。
「われわれはこの問題を懸念しており、最優先で対策に当たっている」とMPAのアジア太平洋地域担当マネージングディレクター、マイク・エリス氏は語っている。
eBayを利用している販売業者の中には、顧客に対し、偽のBlu-rayディスク、つまり普通のDVDソフトなのにBlu-rayソフトと称して販売されている商品に警戒するよう注意を促しているところもある。見分ける手掛かりが1つある。本物のBlu-rayディスクは海賊版と比べて指紋が付きやすい。
しばしば違法コピー分野の最先端にあるとされる中国で先月、新作の海賊版ソフトを大量に保管した倉庫が摘発されたのを受けて、映画業界もこの問題を深刻に受け止めている。当局は先月、中国南部の深セン市にある倉庫を強制捜査し、800枚以上の海賊版ソフトを押収したが、そうした海賊版のタイトルは「ハリー・ポッターと賢者の石」から「トランスフォーマー」まで多岐にわたっていた。違法コピー業者はそうした海賊版を、Blu-ray対応であることを示す青いケースにパッケージングし、ケースには本物に見せるためのホログラムまで印刷していた。
「ここ数年、この地域で製造された海賊版DVDが世界中に輸出されている。こうした犯罪組織は市場機会をとらえるのが非常に素早い」とエリス氏。
MPAでは、向こう6カ月間で、中国における海賊行為によってMPAの加盟企業が被る損害2億2400万ドルのうち10%をHDディスクが占めることになると予想している。本物のBlu-rayソフトは30ドル前後で販売されているのに対し、中国で違法コピーされた海賊版は7ドルという破格の値段になっている。
こうした新たな違法コピー行為に対する脅威の一方で、徐々に減速しつつある通常のDVDソフトの売れ行きを補うべく、映画業界はBlu-rayの推進に力を入れている。エンターテインメント企業は消費者がDVDのライブラリを最新のディスクにアップグレードすることに期待しているのだ。Nielsen VideoScanによると、10月26日までの4週間で、Blu-rayディスクはホームビデオ市場全体の6%を占めたという。小売業者や家電メーカーは最近、採用促進に向けてBlu-rayプレーヤーを値下げしている。
Blu-rayソフトの海賊版はまだアジア以外の地域には広まっていないようだ。だが業界は、ブロードバンドインターネットの普及率が低い地域に海賊版の新たな市場が生まれる可能性を懸念している。そうした市場では、合法であれ、違法であれ、HD動画ファイルのダウンロードには時間も手間もかかりがちだからだ。
「Blu-ray規格を策定した際、われわれは世界中のあらゆる地域で違法コピーの波を食い止めることに力を注いだ」とPioneer Electronicsのホームエンターテインメントグループ担当上級副社長で、Blu-ray Disc Association(BDA)のプロモーション委員会の米国代表を務めるアンディ・パーソンズ氏は語っている。
BDAではBlu-rayディスクに2つの著作権保護のレイヤーを組み込んでいる。1つは「BD+」と呼ばれるBlu-ray独自の技術で、本来なら再生されるはずのない場所でディスクが再生されていないかを確認するというもの。「Blu-rayディスクの海賊版を作成するのはかなり難しいはずだ」とパーソンズ氏。
違法コピー業者はソフトウェアを使ってBlu-rayディスクからHD動画を取り出している。ソフトウェア企業のSlySoftはBlu-rayの著作権保護ソフトウェアを昨年クラックしたと主張しおり、Blu-ray動画をディスクから取り出すためのプログラム「AnyDVD HD」を約100ドルで販売している。SlySoftは今年3月の声明で、「このプログラムはBlu-rayディスクのバックアップを可能にするためのものだ」と説明していた。米国のデジタルミレニアム著作権法(DMCA)ではDVDの複製が禁じられているが、SlySoftによると、同社が拠点を置くカリブ海のアンティグア-バーブーダでは同社のソフトウェアは合法だという。
パーソンズ氏はSlySoftの主張については理解しているという。ただし同氏はそれについてのコメントは断っている。SlySoftにもコメントを求めたが、返答は得られなかった。
Blu-rayに組み込まれた著作権保護技術は、新しいBlu-rayディスクでソフトウェアのアップデートをエンコードすれば変更できる。「だがそうしたアップデートも結局はクラックされるだろう」とSlySoftのHD技術担当責任者、ピア・バン・ヒューエン氏は以前に発表したプレスリリースで述べている。「最悪の場合、社長はわれわれをパンと水だけで3カ月間ほど地下牢に閉じ込め、われわれに再びクラッキングを成功させようとするだろう」(同氏)
BLUERAYをAVCHDで販売とは手が込んでいる。とはいえ、DVDをBLUERAYにアップグレードしたさらに拡販という意気込みがあたるかどうかは未知数だわな。そんなに映像特典があるとも思えないし・・・。

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